農機具の販売不振が続くクボタですが逆風が吹きすさぶ厳しい状況の中で活路を北米に見出したようです。
国内の販売不振は相変わらずですが、アジア地域でも明るい話題はありません。
中国では農機具購入の際に国から支給されていた補助金がクボタ農機具の一部について停止されていました。
その分をクボタが自腹を切って補填して販売した為、販促費が増加、利益が出るどころの話では無くなっています。(現在補助金の支給は再開されています)
政情不安のタイでも販売が激減しています。中国やタイの農業環境は稲作中心の農業で欧米よりも日本に似ており
日本メーカーが国内で培ってきた稲作専用機のノウハウが活かせるフィールドであると言えます。
実際に機械化が進んでいない現場に農機具を持ち込んだ際には作業効率が大幅に上がり非常に高く評価されました。
しかし日本製の農機具の導入はほとんど進んでいません。アジア農機具市場において優位性を持つ日本農機具メーカーにとって
今後、農機具の需要拡大が見込まれるアジア地域は、ビジネスを拡大するうえで非常に重要な市場です。
しかし、なぜ農機具が売れていないのでしょうか?その原因は農機具の価格です。中国では都市部と農村部の所得格差が大きな問題になっていますが
所得の低い農村部の農民には日本製の農機具を購入するには年間所得の何倍もの金額が必要なのです。
クボタは中国で農機具の生産拠点をつくり、生産を行っていますが部品供給などの面でコスト削減が進まず農機具の普及はほとんど進んでいません。
地場メーカー製の低価格な農機具が市場の 9 割を占めている状態です。また日本製の中古農機具も大量に持ち込まれており、低価格競争の様相となっています。
薄利多売、労多くして功少なしの状態です。この状況に見切りをつけ北米に乗り出し、今のうちに他社の追随を許さない鉄壁の牙城を作る事を最重要課題としたのでしょう。
中小型トラクターに絞って世界展開してきたクボタが、方針を変え、130〜170馬力の大型トラクター販売に
「生き残りをかけた」と言っても過言ではないでしょう。
この戦略が上手くいけば大型トラクターだけに価格も高額なので販売単価が上がりそれに伴い利益も増加する事でしょう。
北米市場で地盤を固め経営状況を改善しつつ、状況の変化を待ち、転機が訪れれば一気に攻勢に出てアジア市場を奪還するつもりでしょう。
クボタの戦略、今後の動向から目が離せません。
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